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中国オカリナ 塤(しゅん)の世界


・塤(しゅん)との出会い

 空になったビール瓶の口を吹き、ブォーと音を出す。この遊びを私はなぜか好きで、子供の頃よくやっていました。それから大人になり、尺八教室の先生が、これをさらに発展させたバージョンをみせてくれたのです。ガラスのコップの口を指で押さえ、ブォーと鳴らす。かなりの衝撃を受けました。ビール瓶やないのにただのコップやのに、ブォーて鳴る。それ以降、穴があれば吹いて音を鳴らそうとする素敵な習慣ができました。


 数年前、香港の楽器屋さん(粤華楽器行)を訪れた際に、今までみたことのない、楽器に出会いました。

 なんかチョコレートみたいな笛で美味しそう。どんな音が鳴るのだろう。店員さんに楽器の名前と演奏の仕方を聞くと、名前は塤(しゅん)、演奏の仕方は分からないとのことでした。音はどんな音がなるか知りたいと尋ねると、鳴らし方も分からないとのこと。ただ穴の所を笛のように吹くと鳴るらしいと説明を受け、穴があったら吹いて音を出すという性癖がよみがえりました。

 鳴った!なんか指を適当に押さえると音階らしきものもできる!店員さんも驚いていました(笑)。(見た目とちがい、チョコレートみたいな味はしなかったです)

 穴を吹いて音を鳴らすという快感と、異国という絶妙な組み合わせにより、異常にテンションがあがり、このチョレートみたいな笛 塤(しゅん)以外に、中国の尺八(洞簫 どうしょう)、ひょうたん笛(葫蘆絲 ふるす)を購入致しました!ひゃっほー!(中国の尺八とひょうたん笛については別の記事で書きます)

葫蘆絲(ふるす)約5200円、洞簫(どうしょう)約3200円、塤(しゅん)約4500円


・塤(しゅん)との格闘

 塤(しゅん)を購入後、インターネットで吹き方、押さえ方を調べたのですが、なぜかドレミの音階を奏でることができないのです。(涙)

 調べていくうちに、指孔が8個、9個、10個いろいろあることも分かってきました。別の塤(しゅん)はどうなのだろうと、指孔が9孔のものを購入してみました。

中古サイトで1,000円にて購入

 香港で購入した8孔のものより、まだドレミの音階を奏でることができました。しかし、低音のドはでるものの高音のドがでません。もう少し高級品をGETすれば、ちゃんと鳴るのではと思い、さらに2個購入しました。

 本当に鳴るかどうか分からない楽器に対し、1万円前後を支払うのに勇気がいりましたが、これで鳴らなかったらもう塤(しゅん)を追いかけるのを辞めようと決め、購入に踏み切りました。

 2つとも綺麗に鳴りました。違いは、8孔F調は低音に深みがあり、右起指法(右利き用:ドレミの指押さえが右指で始まる)になります。

10孔G調は高音がスムーズに鳴り、左起指法(左利き用:ドレミの指押さえが左指で始まる)です。

 空谷ブランドの塤(しゅん)を手にすることで、押さえ方に右利き用と左利き用というのがあるということを、初めて知りました。後、楽器の品質は値段に比例する(笑)ということを学びました。

 ちゃんと鳴る楽器を手にいれましたので、次は教室探しです。中国の民族楽器を教えている教室に、塤(しゅん)を学ぶことができるか問い合わせをしました。すると、笛子や洞簫を専門的に学ぶコースはあるが、塤(しゅん)のコースはないとのことでした。中国の演奏家にとって、塤(しゅん)は学ぶというより、専門で学んでいる笛子や洞簫の合間に、軽く吹くというような程度の楽器との説明を受けました。また、楽器の歴史は7千年以上あるが、楽器の製作自体は近年レプリカとして開発され、楽器によって鳴ったり鳴らなかったり(チューニングがあってなかったり)のため、教室として成り立たせるのが難しいとのことでした。

 しかし、私はすでに4個も塤(しゅん)を手にしているので(そのうち2個は、いい感じに鳴らない涙)ここで引き下がるわけには行かないのです。どうしても学びたいとお願いし、教えてもらうことになりました。上記で吹いているのは、教室で教えてもらった音出しの練習フレーズです。まだ音出しの段階ですが、曲が吹けるようになればこちらにUPして参ります。

 塤(しゅん)は、手のひらに収まるサイズですので、気軽に持ち運びができ、吹き歩きができます。吹き口の構造が、私の大好きな楽器の尺八に似ていて、また音も近く感じます。塤(しゅん)という楽器は、ポケット尺八的な存在として、私の笛ライフを充実してくれていますチョコレートみたいな笛というのが出会いで、吹いてみたらチョコレートの味はしなかったです。でも、チョコレートを食べたようなウキウキした気持ちになりますよ。機会がございましたら是非、お試しくださいね。

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コメント: 2
  • #1

    高場 俊郎 (金曜日, 12 7月 2024 12:37)

    オカリナ工房福朗の高場俊郎といいます。20年も前にこのシュンの形の土笛の夢を見て創作をしております。貴方様のとても興味深い記事を読ませ頂きました。ユーチューブにも古代笛として演奏動画を配信していますのでご覧下さいませ。ありがとうございました。

  • #2

    Kunichiro Bueno (木曜日, 01 8月 2024 07:18)

    高場様
    コメントをありがとうございます。御自身で、製作されているのですね。素敵です。ユーチューブを拝見させて頂きました。優しい音色をありがとうございます。私も製作にトライしてみます。引き続き宜しくお願い致します